ゲンタシン軟膏は、アミノグリコシド系の抗生物質の外用薬です
主成分はゲンタマイシン硫酸塩となります。
アミノグリコシド系の抗生物質は、細菌がたんぱく質を合成するのを
阻害することで、殺菌的に働きます。
ゲンタマイシン硫酸塩は、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌以外の
レンサ球菌属、大腸菌、緑膿菌などの病原菌に効力を発揮します。
ゲンタシン軟膏は、化膿をはじめ、炎症や赤みのあるニキビに対して
リンデロンと同様に処方されることが多くなりますがゲンタシン軟膏は
ステロイドではありません
ニキビの他にもヘルペスやとびひ、外傷や火傷、手術後の傷に対して
二次感染の予防などに処方される事も多々あります
ゲンタシン軟膏は、バシトラシンに対して過敏症のある方、
本人やその血縁関係に難聴のある方には使用できません。
以前に、ゲンタシン軟膏やアミノグリコシド系のお薬を使用して、
かゆみや発疹などのアレルギー症状が出たことのある方や
妊娠もしくは授乳中の方、腎障害や肝障害のある方、
高齢の方の使用には注意が必要とされます。
ゲンタシン軟膏は塗り薬なので副作用はほとんどありませんが、
まれに発赤や発疹、腫れ、かゆみなどが報告されています。
長い期間、広範囲に使用した場合、まれに起こる重い症状としては、
耳鳴りやめまいがあります。場合によっては、難聴や腎障害を起こすおそれがあります
ゲンタシン軟膏の使用は、炎症を起こしているニキビの患部にのみ、
基本は短期間に留めるようにしてください。
ゲンタシン軟膏との併用に、注意が必要なお薬もあります。
○血液代用剤(デキストラン、 ヒドロキシエチルデンプン等)
○ループ利尿剤(エタクリン酸、アゾセミド、 フロセミド等)
○腎毒性及び聴器毒性を有する薬剤(バンコマイシン、 エンビオマイシン)
○白金含有抗悪性腫瘍剤(シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン等)
○麻酔剤、筋弛緩剤(ツボクラリン、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物
トルペリゾン、A型ボツリヌス毒素等)
○腎毒性を有する薬剤(シクロスポリン、タクロリムス、アムホテリシンB、ホスカルネット等)